ハンコを間違えた

数日前、主人に「実印をつかいたいから出しておいて」と言われました。もともと、主人は片付けられない人で、私が片付けオタクで、自分のやりたいように物を管理したいということもあり、はんこその他は私が管理しています。その日は私も出かける用事があって、でかかける前に忘れないようにあれこれ準備をしながら、主人にはんこを用意して家をでたわけです。


確かに、引出しからだすときに、「実印」を出すという意識はなく、はんこをだしました。なんとなくいつも使う事の多い、銀行印を手に取っていたのです。でかけてしばらくしたら、主人が出かけ先からからメッセージを入れてきていて「押そうと思ったら、出してくれた印鑑は実印と違った。もう一回家に取りに帰る」と。


以前は、「ああ、やってしまった。どうしよう、悪い事をした。私はなんてどじなんだろう」と自己嫌悪に陥っていたり、怒られると不安や恐怖を感じていたでしょう。そして、その自己嫌悪等からしばらく抜けられずにバックグラウンドメモリを消耗していたはずです。さらに、別のベクトルで、逆切れというのもあったでしょう。だいたい、普段から私に頼りすぎな主人が悪いのである、私にたのまず自分で出せばいいのにと怒りも感じていたでしょう。同じ事象なのに、まったく逆のベクトルで感情がひっぱりあっていたのです。人の心はなんともややこしいものです。


主人との関係でいえば、あまり人を極端に攻める人ではないのですが、多少はイライラして強い口調で何か言われることもありました。勿論、黙って「はいすみません」とは私もいいませんでしたが、内心、ドキドキしていたし、少なからず恐怖心も感じていました。でもそんな恐怖心もここ最近は、へってきたのです。彼が特にかわったわけではありません、私があまり気にならなくなったのでしょう。怖いと感じる気持ちを、怖がらない!怖がらない!とないものにしようとしても決してなくならず、かえって膨張するのがこの手のネガティブな感情です。感情の取扱いができるようにトレーニングをした効果で恐怖心は減っていきました。


結果、主人からのメッセージに対して書いた返信は、「あ、ごめん。出していたの銀行印だね。すみません たんすの引き出しに入っています、実印」でした。それに対して、主人は、「一回ですませたかった」と返信してきました。これに対しては、フラットな心持で「しょうがないね。私を信じるからよ。自分でおぼえておかないと。そのケースは銀行印だと」と返しました。


おそらく、数年前であれば、「何言ってんの?お前がこの印鑑をだしてきたんじゃないか」と主人は怒ってきたはずです。しかし、今回は「信じるほうが悪いっていうのは、その通り!」と「!」つきで返してきたのです。


私の心境の変化や不安からの解放に伴って、主人も随分変わってきました。家族には非常に依存的で他責な感じが強かった人なのですが、自分の責任としてみのまわりのことをとらえる感性がはっきりしてきたのです。私のしでかした失敗ながらも、こんな気づきがあって少し自己肯定感が上がったのでした。

睡蓮と意識

一悟術リーダー ヒーラー 由利真理恵