祖父と孫

娘は年末年始をほぼ毎年、私の実家で過ごしています。私たちも行くこともあれば娘一人で行って帰ってくることもあります。もうそんなことが10年ほど続いています。今回の年末年始も同様で、27日から5日までのロングランで天国のような暮らしをしていたようです。

別に何か特別なことがあるわけではありません。普通の田舎の家で普通に暮らしていて何も目新しいこともありません。ただ、娘にとってすべてを丸ごと許容してくれる祖父母と時間をともにできる、その点が彼女には天国なのです。もちろん俗世的な意味で、テレビがみれる、お菓子を好きなように食べられる、漫画を読める、そんなこともありますが、本質は、許容される場にいくことが重視されているようです。俗世的な楽しみだけであれば主人の実家にいったほうがぞんぶんに満喫できるのですが、娘が選ぶのは私の実家なのです。

勿論 主人の両親も娘のことを可愛がってくれています。しかし、私の両親と比べると少しライトな感じです。許容度も低めなので、大人の都合や考えを娘につきつけてくることもあります。そのあたりが、娘の通う頻度に影響を与えているように思います。

私の両親は、普段私が厳しめに娘に接していることを知っているので、私がいないとかなり甘やかしてします。暗黙の了解で3者がそれを容認しているのです。そのため、娘の私の両親に対する態度は、まったく酷いもので、主人と召使のようにあれやってこれやってと甘え倒している感じです。

今回、最終日にハプニングがあったようです。娘のわがままが頂点に達したのです。娘は私の父の何かしらに気に入らないことがあり、もう空港にいかねばならない時間になってもへそをまげて車に乗ろうとしなかったようです。さすがに中学生を無理矢理押し込めるほど父も若くはなく途方にくれて私に電話してきました。電話のむこうでは不機嫌極まりない娘が何かしらぶつぶつ言っていて、父も母も困り果てていました。特に父が溺愛していることもあり父が途方にくれていました。自分が機嫌を損ねてしまったんだといった感じで。

あれこれ電話で話して何とかおさまり娘は、無事に飛行機にはのりました。あとから思い返してのことですが、前述したように、父は私にはこの上なく厳しく、娘と孫に対する態度に相違がありすぎでしょうと何度もおもったことがありました。まあ、しかし、父もまるで罰があたったように、孫からの攻撃には太刀打ちできずに途方にくれているわけです。

因果応報というか、何とも面白いものです。若かりしころは、感情のコントロールもままならず、こっぴどく娘に八つ当たりしていた父も、60歳をすぎて、随分穏やかになり、いまや孫娘に八つ当たりされることになったわけです。ある意味、父にとっては幸せな罰が当たったわけで、父が当時のままの様子であればこんな罰のあたりかたにならなかったでしょう。ふとしたきっかけで父のトラウマが解消されて、父自身が自分を自由にできるようになったら、素直に可愛と孫を抱けるようになったのです。そんな環境が整っていきました。

誰しも望んでトラウマを持つわけではないのですが、持ってしまうとやっかいなものです。なかなか手放すすべがわからなくてそれに囚われてしまうのです。父をみていても悩ましい時間がたくさんあったことはわかります。でも、手放すことも可能なんだなと、随分を歳を重ねた、男性であってもそんなことを再確認しました。

睡蓮と意識

一悟術リーダー ヒーラー 由利真理恵