長いお休み
すっかり、長期休暇でした。気が付いたら、もう夏も終わりかけでした。ここまで暑いと現実逃避にも拍車がかかります。ぐっとこらえて、この世に戻ってこなければと思いました。
ちょっと話題は古いのですが、珍しく、ちまたのニュースできになったものがあり、私が気になるくらいなんだから、きっと世の中の人も関心があるのに違いないとおもったら、意外に関心がなくて拍子抜けしたことがありました。東大の入学式のスピーチ、上野千鶴子さんのスピーチに心が揺さぶられました。
フェミニスト的なことはどうでもよくて、わざわざ女性の権利を、なんて主張するのも面倒で自分自身が心地よい環境で生きられるようにマネジメントすればいいとおもっているので
上野さんの本をよんだこともないし、名前くらいしかしりませんでした。若干、めんどくさそうだなとすら思っていたのです。なので、あのスピーチの前半は勿論、共感する部分もありますがまあまあそうだよねという感じくらいのとらえ方でした。ネットやニュースの報道も、前半の女性の権利や置かれている状況についての賛否が多かったように思います。
でも、私としては、後半のほうがぐっとくるものがありました。
「がんばったら報われるとあなたがたが思えることそのものが、あなたがたの努力の成果ではなく、環境のおかげだったこと忘れないようにしてください」
勝者とも呼ばれがちな東大生への言葉ですが、これは東大生ではない人にも当然あてはまり、それは私にもあてはまります。口をつけば、自分があまり幸せじゃない、ついてない、ネガティブなことがでてきますが、でももっと原点をたどればこのありがたい状況を感謝してうけいれているのでしょうか。
日々の日常に追われ忙しくしていると、忘れてしまいがちな、ありきたりな毎日です。上をみればきりがないけれど、下をみてもきりがない。100点じゃやないかもしれないけど、でも0点やマイナスでもない。今、ここにこうやっていられることの有難さは忘れないようにしないといけないなぁと、普段は、結構 自己中心的な私が襟を正したスピーチでした。
そして
「あなたたちのがんばりを、どうぞ自分が勝ち抜くためだけに使わないでください。恵まれた環境と恵まれた能力とを、恵まれないひとびとを貶めるためにではなく、そういうひとびとを助けるために使ってください。」
これも痛かった。世のため人のためにだけ生きる必要もないでしょう。人の優しさに付け入る人もいるので、気を付けなければいけないけれど、心持として、少しこのエッセンスをもつことで何かが変わるかもしれないですね。
そして、本来人はこんな心境を自然ともつ性質があるはずなんですが、なんだかそれが発現しにくい世の中になっているのでしょうか。
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